【冬のボーナス】民間94万円 vs 医療42万円。|「倍以上の格差」が突きつける、私たちの現在地とこれからの選択

30秒サマリー

背景と現在地

世間では「賃上げ」や「過去最高」という景気の良い言葉が踊っていますが、医療現場の冬は厳しさを増しています。大手企業の平均支給額が90万円台に乗る一方で、医療・介護職の平均は42万円台まで落ち込み、前年比で大幅なマイナスとなりました。

ニュースの核心

これは単なる不景気の影響ではなく、物価高騰を価格に転嫁できない医療制度の構造的な限界が、ついに「給与カット」という形で表面化したことを意味します。

結論

努力だけでは埋められないこの構造的な格差を是正できるのは、個人の我慢でも病院の努力でもなく、ルールを作る「政治」の力だけです。

3分サマリー

なぜ「倍」もの差がついたのか

街がクリスマスソングで浮き足立つ頃、病棟のステーションにはいつも通りの緊張感と、少しだけ重たい空気が漂っています。 経団連の発表によれば、大手企業の冬のボーナスは平均90万円を超え、バブル期に迫る水準です。対照的に、日本医労連が発表した医療・介護職のボーナス平均は約42万円。前年から約9万8000円も減額されました。 なぜこれほどの差が生まれたのか。それは、民間企業が「円安」や「値上げ」によって確保した利益を社員に還元できるのに対し、医療機関にはその手段がないからです。 光熱費や薬剤費、給食の食材費がどれだけ高騰しても、私たちの収入源である「診療報酬(公定価格)」は固定されたまま。社会全体がインフレ(物価上昇)に合わせて動いている中、医療現場だけがデフレ時代のルールのまま、コスト増の波をまともに被っているのです。

報われない「マイナス9万円」の痛み

この数字は、ただの統計データではありません。私たちの生活を直撃する痛みです。 「マイナス9万円」という金額は、スーパーでの買い物を何ヶ月我慢すれば取り戻せるでしょうか。あるいは、どれだけの夜勤をこなせば埋められるでしょうか。 2024年度の診療報酬改定では「ベースアップ評価料」が新設されましたが、これはあくまで「基本給(月給)」の底上げに使われるものであり、ボーナスの原資にはなり得ません。むしろ、病院側は医師の働き方改革やコスト増への対応で手一杯になり、結果として「看護師のボーナスを削って赤字を埋める」という苦渋の決断を迫られています。「コロナ禍であれほど頑張ったのに」。その使命感が見えない消耗品のように扱われ、経済的な評価として返ってこない現実に、多くのナースが静かな絶望を感じています。

沈黙は「肯定」になる。今こそ政治というカードを切る時

この状況を「しょうがない」と飲み込むことは、医療現場の崩壊を黙認することと同じです。公定価格(診療報酬)で給与が決まる以上、私たちの待遇を変えられる唯一の鍵は「政治」が握っています。 今、私たちがすべきことは、副業で小銭を稼ぐことでも、節約で耐え忍ぶことでもありません。「現場はもう限界だ」という声を、ルールを作る国へ直接届けることです。 看護協会の活動に参加する、署名に応じる、そして何より選挙に行く。遠回りに見えても、私たちが持つ「一票」と「世論」だけが、固く閉ざされた国庫の扉をこじ開ける力になります。患者さんを守るためにこそ、私たちはもう、清貧を美徳にしてはいけないのです。

一次ソース

https://www.joint-kaigo.com/articles/42302/

(参考:日本医労連調査 2025年冬一時金回答状況)

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