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2025年11月25日の 社会保障審議会 医療部会で、2026年度の 診療報酬改定 に向けた基本方針の骨子案が提示されました。報酬体制の見直しに関して、特に「物価や人件費の高騰に対応できる点数設定」と「医療機関の経営基盤の安定」が多くの委員から求められています。これが実現すれば、看護師などの医療従事者の処遇改善や配置の改善につながる可能性があります。
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■ 背景:医療を支えるコストが高騰、医療機関の経営圧迫
現在、日本の医療現場は、医療材料費・燃料費・物価全体の上昇、そして人件費の高まりという複合的なコスト圧に直面しています。これにより、多くの病院・医療機関で経営が厳しくなり、スタッフの確保・待遇維持が難しくなっています。この記事の議論では、こうした現状を医療報酬でどう反映するかが問われています。
■ 何が提案されているか ― 基本方針の骨子案のポイント
提示された骨子案では、以下の観点を「改定で対応すべき重点課題」のひとつに据えています。
- 物価・人件費高騰など医療機関を取り巻く環境変化への対応
- 医療機関経営の安定確保と、医療提供体制の維持
- 医療機関の機能分化・地域包括ケアの推進と、地域医療の確保
- 医療の安全性・質の確保
このうち「環境変化への対応」は、特に医療人材の処遇改善や離職防止に直結するため、看護師を含む現場スタッフにとって重要です。
■ なぜ看護現場に関係するか ― “人”を守る報酬体系の必要性
多くの委員からは、「他産業で進む賃金上昇に追随せねば、医療人材が流出しかねない」という懸念が示されました。
もし診療報酬が見直され、医療機関の収益基盤が安定すれば、
- 看護師や介護職、事務職などの待遇改善
- 定着率の向上
- スタッフ配置の余裕
といった現場改善につながる可能性があります。
また、同時に議論された医療の機能分化や地域包括ケア推進、医療DXとの連動は、
看護師の業務負担を見直す契機にもなります。
■ ただし留意すべき論点も ― 一律対応の難しさ
ただし、報酬の引き上げや配置基準の変更については、医療機関の規模や地域差、役割分担の多様性を考慮する必要があるとの意見もあります。
つまり、「すべての医療機関に同じ対応を」というわけにはいかず、メリハリのある制度設計が求められています。
また、単に点数を上げるだけではなく、「医療の質」「安全性」「適正な役割分担」も同時に守る必要があります。
■ 看護師として注目すべきポイント
今回の診療報酬改定論議は、看護師という“医療の根幹を支える人材”にとって、次のような意義があります。
- 賃金・処遇改善の可能性
- 人手不足対策の一環として、定着支援につながる
- 医療機関経営の安定 ⇒ 夜勤配置・看護配置の負担軽減
- 医療DXや機能分化との連携で、業務の見直し・効率化を後押し
つまり、「現場が疲弊し続ける構造」を変える契機になる可能性がある、ということです。
一次ソース
GemMed「2026年度診療報酬改定「基本方針」策定論議が大詰め、『物価・人件費高騰に対応できる報酬体系』求める声も ― 社保審・医療部会(1)」



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