30秒サマリー
2040年、医療は病院から地域へと移り、健康格差や高齢単身世帯の増加、災害・感染症リスクなど、生活と医療の境目がさらに揺らぐ世界が到来します。日本看護協会はその変化を見据え、看護が進むべき方向として「その人らしさの尊重」「自律した判断」「多職種連携のキーパーソン」を掲げました。
医療の視点と生活の視点の両方を持つ看護だからこそ、人々の人生に寄り添い続ける役割がより大きくなります。結論として、ビジョン2040は“看護が社会を支える中心軸として進化する未来”を示しています。
3分サマリー
背景
日本は2040年に向けて、年100万人規模の人口減少、高齢単身世帯の増加、健康格差の拡大、DX進展、生活様式の多様化と、社会の形そのものが変わっていきます。
病院完結型医療はすでに限界を迎え、地域完結型医療、在宅療養、外来看護が中心になっていきます。その移行の先頭に立つのが看護です。
医療か生活か、どちらかでは支えきれない時代。
その狭間に立ち続けてきた看護の価値が、2040年に向けて社会の中心軸になる。
背景の結論は、「看護なしでは地域医療は成り立たない時代が来る」 ということです。
ポイント
1. その人らしさを尊重する生涯支援(看護の核となる役割)
看護は“医療”と“生活”の両方の視点を持つ専門職として、乳幼児から高齢期まで一貫した支援が求められます。
特に2040年は健康格差が深まり、生活背景に応じた個別支援が不可欠になります。
看護は「人生に沿った支援」を担う職種として、より強く必要とされます。
2. 自律した判断と実践が必須に
療養者の状態変化を予測し、必要な医療をタイムリーに届けるため、看護職はより大きな自律性が求められます。
特に在宅では医師が常にそばにいるわけではない。
看護の判断力は、地域医療を支える“最後の砦”になります。
3. 多職種連携のキーパーソンは看護
地域包括ケアの中心で、最も多くの場所に存在し、人々の暮らしを見続けているのが看護職です。
看護という共通言語をもつ存在が、医療・介護・福祉・行政を横断して連携の橋渡しを担います。
4. 地域で活躍する看護の拠点づくり
病床再編、在宅シフトが進むなかで、看護の拠点は病院から地域へ広がります。
訪問看護はもちろん、外来看護、在宅支援、地域組織との連携など、地域に根づく看護の価値が大きく伸びる未来が描かれています。
5. 教育改革・キャリア形成・処遇改善の必然
看護師基礎教育の4年制化、キャリアに応じた処遇改善、看護実践のデータ化とエビデンス創出など、制度面の改革も盛り込まれています。
看護の自律性と価値を社会に示すために、教育と制度の刷新が必要だとされています。
今後の見通し
Vision2040が示す未来は、単なる理想ではありません。
医療提供体制は確実に変わり、看護の役割は拡大し、地域医療の中心に近づいています。
- 病院 → 高度急性期の集中治療へ
- 療養 → 在宅・地域へ
- 支援の中心 → 看護へ
- 多職種連携の起点 → 看護へ
- 健康格差の調整役 → 看護へ
看護の幅は、病室から地域全体へと確実に広がっています。
結論として、Vision2040は「看護が社会を支える未来」を描いたロードマップであり、現場の看護師一人ひとりの選択と実践が、その未来そのものを形づくる。
- 看護の未来
- 看護政策
- 地域医療2030→2040
- 看護の自律性
- 看護職の専門性拡大
一次ソース
看護の将来ビジョン2040~いのち・暮らし・尊厳を まもり支える看護~(日本看護協会)


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